WebPに変換してWordPressを高速化する方法【プラグイン不要】
WordPressの速度改善にはWebP変換が有効。プラグインなしでブラウザ内だけで変換する手順と、各ツールの比較、注意点をまとめて解説します。
WordPressが重くなる原因の多くは「画像形式」にある
WordPressサイトのPageSpeed InsightsスコアやCore Web Vitalsの数値が伸び悩む場合、まず疑うべきは画像ファイルのサイズと形式だ。JPEGやPNGは広く使われているが、同等の画質でファイルサイズを20〜35%削減できるWebP形式への移行が、Googleを含む多くの技術情報源で推奨されている。
WebPはGoogleが開発したオープンな画像形式で、現在は主要ブラウザのほぼすべてでサポートされている。2024年時点でのcaniuse.comのデータでは、グローバルの対応率は97%を超えており、「WebPは新しすぎて使えない」という懸念は実質的に解消されている。
それでもなお、WordPressユーザーの多くが「変換が手間」「専用プラグインを入れると管理が増える」という理由でWebP対応を先送りにしている。
プラグインで変換する場合のメリットと現実的なデメリット
WebP変換プラグインの代表例としては「Imagify」「ShortPixel」「WebP Express」などが知られている。これらは画像アップロード時に自動変換してくれるため、運用が楽になる側面がある。
ただし、現場で使い続けると次のような問題に直面することが多い。
変換枚数の制限と課金 無料プランでは月間の変換枚数に上限があるケースがほとんど。大量のメディアを抱えるサイトでは、早々に有料プランへの移行を求められる。
プラグインの管理コストと互換性問題 WordPressのメジャーアップデートや他のプラグインとの競合で、変換機能が突然停止するリスクがある。プラグイン数が増えるほどサイトの保守コストは上がる。
サーバー転送が発生する外部サービス型の場合 クラウド経由で変換処理を行うタイプのプラグインは、画像データがサードパーティのサーバーに送信される。企業サイトや個人情報が写り込む可能性のある画像を扱う場合、この点はリスクとして認識しておく必要がある。
プラグインを使わずにWebP変換する3つの現実的な方法
プラグインに依存せずにWebP変換を行う手段はいくつかある。用途に応じて使い分けるのが合理的だ。
1. コマンドラインツール(cwebp)を使う
Googleが公式配布しているcwebpコマンドを使えば、ローカル環境で高精度なWebP変換が可能だ。バッチ処理にも対応しており、大量の既存画像を一括変換する場面で力を発揮する。ただし、コマンドライン操作に慣れていないユーザーには学習コストがかかる。
cwebp -q 80 input.jpg -o output.webp
2. Photoshop / GIMP などの画像編集ソフト
Adobe PhotoshopはWebP形式への書き出しに対応している(CC 2021以降)。GIMPも同様で、既存の編集ワークフローに組み込みやすい。一方で、ソフトウェアのライセンスが必要だったり、インストール作業が発生したりするため、手軽さには欠ける。
3. ブラウザ内で完結するWebツールを使う
インストール不要で、URLにアクセスするだけで使えるWebツールが複数存在する。Smallpdf、TinyPNG、Squooshなどが広く知られているが、これらの多くは画像データをサーバーに送信して処理を行う仕組みになっている。
ブラウザ内処理ツールを選ぶ際に確認すべきポイント
クラウド型のWebツールを使う場合、利便性は高いが「データがどこに送られるか」を確認することが重要だ。特に企業ロゴ、製品画像、社内資料のスクリーンショットなどは、外部サーバーへの送信を避けたいケースがある。
こうした用途に適しているのが、変換処理をすべてブラウザ内で完結させるツールだ。
画像形式変換ツールは、WebAssembly(WASM)を利用してブラウザ上で変換処理を行う。画像ファイルは一切サーバーに送信されず、DevToolsのNetworkタブで確認しても外部への送信は発生しない。登録不要・完全無料で、JPEGやPNGをWebPに変換する用途で使える。
主要ツールの比較
| ツール名 | 変換方式 | 送信先サーバー | 無料利用 | インストール |
|---|---|---|---|---|
| Smallpdf | クラウド処理 | あり(外部) | 制限あり | 不要 |
| TinyPNG | クラウド処理 | あり(外部) | 制限あり | 不要 |
| Squoosh(Google) | ブラウザ内処理 | なし | 無制限 | 不要 |
| cwebp(公式CLI) | ローカル処理 | なし | 無制限 | 必要 |
| zerosend 画像形式変換ツール | ブラウザ内処理 | なし | 無制限 | 不要 |
SquooshもブラウザWASM処理のため、プライバシー面では同様の安全性がある。複数の画像を一度に処理する場合や、WebP以外の形式(AVIF等)も扱いたい場合は、各ツールの対応形式を事前に確認しておくことを推奨する。
WordPressでWebP画像を使う際の実践的な手順
変換したWebPファイルをWordPressで運用する際のポイントを整理する。
手順1:既存画像をWebPに変換する
上記いずれかのツールで、サイト内の主要な画像(特にファーストビューに使用しているもの)をWebPに変換する。ファイル名はimage.jpg→image.webpのように対応がわかる形にしておくと管理しやすい。
手順2:WordPressメディアライブラリにアップロード WordPress 5.8以降はWebPファイルのアップロードとメディアライブラリでの管理に標準対応している。変換したWebPファイルをそのままアップロードして、投稿内で使用できる。
手順3:<picture>タグでフォールバックを設定する(任意)
WebP非対応の古いブラウザへの対応が必要な場合は、<picture>要素を使ってフォールバックを設定する。ただし、前述のとおり現時点での非対応ブラウザの割合は極めて低い。
手順4:PageSpeed Insightsで効果を確認するPageSpeed InsightsにURLを入力し、「次世代フォーマット」の警告が消えているかを確認する。LCPの改善効果も数値で確認できる。
まとめ
WebPへの変換はWordPressの速度改善において効果が高く、かつ比較的実装コストの低い施策だ。プラグインを使わない方法には「コマンドラインツール」「画像編集ソフト」「ブラウザ内処理Webツール」の3つがあり、それぞれにトレードオフがある。
画像データをサーバーに送信したくない場合や、インストールなしで手軽に始めたい場合は、ブラウザ内処理型のツールが実用的な選択肢になる。変換後はWordPress標準機能でそのまま運用でき、追加のプラグインは原則不要だ。
Zerosend Editorial
Zerosend の制作チームによる記事です。ファイルがデバイスの外に出ないことを設計の中心に置き、WASM・Web Worker をベースとするブラウザ完結ツールを開発しています。
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